よみがえる上北山村の記憶~昭和3年の記録映像~

交流イベント

共催事業

開催日 令和7(2025)年7月20日(日)
時間 午後1時30分~午後3時00分(午後1時開場)
場所 映像ホール
参加料・入場料 無料
定員 80名(要申込、先着順)
募集受付期間 7月19日(土)午後5時まで
コーディネーター 松田 度さん(奈良フィルムアーカイブプロジェクト、大淀町教育委員会学芸員)
主催 三重県立熊野古道センター
共催 上北山村教育委員会

奈良県吉野郡上北山村には、先人たちの暮らしの記録が紙媒体をはじめ、さまざまなメデイアで残されています。なかでも昭和3(1928)年に撮影された記録映像は、上北山村の暮らしを知るための貴重な記録です。

上北山村教育委員会がこのフィルムを保存、再現するために2024年に4Kデジタル化を行い、同年11月に文化展にて一般公開しました。

三重県立熊野古道センターではこの4Kデジタル版をお借りし、大淀町教育委員会学芸員松田度さんによる解説で、先人の残したものを“いま”にお話ししていただきます。

100年近くの時を経てよみがえった映像は、これまで見えなかった看板の文字や人々の生き生きとした表情が浮かび上がり、自動車の車体の質感や着物の素材まで感じられ、上北山村の記憶が鮮明によみがえります。

(開催趣旨)

  • 上北山村と尾鷲との間にまたがる紀伊山地の二つの山稜には、生活道として役割を果たした4本の峠道が刻まれています。山と海の産物が行き来し、特に熊野サバが上北山村を経て吉野へと運ばれ、柿の葉寿司が誕生するきっかけとなりました。
  • 大正8(1919)年、上北山村の木材を尾鷲に運材するための架空索道「北山索道」が運用を開始し、尾鷲からは海産物をはじめ、野菜や米などの生活物資が運ばれ、索道を通じて尾鷲との繋がりが一層強くなりました。
  • 昭和34(1959)年の北山川の支流東の川坂本地区に水力発電用のダムが建設され、ダム湖の完成にともない、水没した住民の約4割が尾鷲に移住したことは、尾鷲との繋がりが強かったことがわかります。ダム建設にともない資材運搬のための道路が開削され、同時に生活道が衰退していきました。

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