大台ケ原と大杉谷渓谷~その自然の物語~

開催中

開催期間 令和7(2025)年2月22日(土)~4月6日(日)
休館期間 会期中無休
開催場所 企画展示室
入場料 入場無料

 

 昭和11(1936)年に指定された「吉野熊野国立公園」は、奈良県を中心に三重県、和歌山県の紀伊半島三県にまたがり、吉野山、大峰山系、台高山系、大杉谷、熊野の五地区に分類されています。紀伊山地の重畳とした山岳と深く刻まれた渓谷、リアス海岸と砂礫海岸といった、多様な傑出した風景と地形が広がる国立公園です。
 その一つ、大台ケ原は台高山系の南に位置し、1,695mの日出ヶ岳を主峰として、1,300mから1,600mにわたる台地(隆起準平原)で形成されています。伊勢国、吉野国、熊野国にまたがる大台ケ原の周囲は切り立った断崖で形成され、東斜面に降った雨水は、三重県大杉谷を経て神宮ゆかりの宮川となり、伊勢湾へと注がれます。黒部峡谷、清津渓谷とともに日本三大渓谷のひとつ大杉谷は、落差の大きい数々の滝で形成され、高低差の激しい渓谷美を成し、国の天然記念物に指定されています。
 本展では、かつては開発の波にのまれた大台ヶ原と大杉谷渓谷の森が、今どのような自然環境となり、私たち人との共生の森となっているのか、四季を通じて森と向き合った現在の表情を写真と動画で紹介します。

【展示構成】
1 東大台の四季
2 西大台(利用調整地区)の自然
3 大杉谷の自然

関連事業

講演会「大台ヶ原の自然~今、森の姿に迫る~」

 明治末期から大正年間にかけて製紙パルプ材料調達のため開発の手が伸び、また、昭和34(1959)年の伊勢湾台風襲来により激しく攪乱を受け、さらに、昭和36(1961)年には有料道路「大台ケ原ドライブウェイ」が開通し、入山者が増えることにより大台ヶ原の森は大きく様変わりしました。現在では、何事もなかったかのように多くの登山客が来訪し、トレッキングを楽しみ自然を満喫しています。
 本講演会では、破壊、再生、保全と人の手が大きく加わった大台ヶ原の自然について、四季を通じて対峙した講師が、現在の森の姿にメスをいれます。

開催日時:令和7年2月23日(日)午後1時半~3時まで
入場料:無料
定  員:80名(要申込・先着順)
講  師:橋本 博(副センター長、環境省登録環境カウンセラー、樹木医)
開催場所:三重県立熊野古道センター 展示棟映像ホール
受付期間:当日受付あり

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