企画展「本草学者がみた熊野」
開催中

開催期間 | 令和7年4月19日(土)~7月6日(日) 午前9時~午後5時 |
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休館期間 | 会期中無休 |
開催場所 | 企画展示室 |
入場料 | 無料 |
本草学とは、薬用となる植物・動物・鉱物の形態・産地・効能などを研究する学問です。中国で生まれた学問で、日本では16世紀末に明の李時珍の『本草綱目』が伝わったことで、江戸時代に研究が盛んになりました。特に小野蘭山の『本草綱目啓蒙』は、『本草綱目』の動植鉱物に日本のものを加え解説した48巻にもわたる大作で、日本最大の本草書となりました。江戸中期以降は蘭学の影響を受け、有用性のある動植鉱物だけでなく、広く自然一般を対象とした「博物学」的な広がりを持つようになり、彩色のある図譜が多数出版されました。明治以降は西洋の「博物学」が本格的に入るようになり、やがて植物学、動物学、薬物学などに分かれ、学問としての本草学は終わりを迎えました。
本展では、日本における本草学の発展や、植村政勝・鎌井松石・丹波修治などの三重県出身・ゆかりのある本草学者を紹介します。また、東紀州地域における本草学者による採薬(薬用となる植物を採集すること)についても取り上げます。