おわせ陶の会会員の岸本光男氏のミニ作陶展を開催します。
岸本光男氏はおわせ陶の会会長として尾鷲市内の方を中心とした陶芸の活動を積極的に推進されていましたが、2021年5月29日ご逝去、88才でした。ご本人の想い入れも強かったという地蔵菩薩像は会のメンバーからも称賛されており、伊勢市内での公開展示でも好評を博しました。
このたび、奥様から作品寄贈の申し出があり、展示の運びとなりました。
地蔵菩薩は六道を巡りながら人々の身代わりとなって苦しみを背負ってくれるとされ、その信仰は日本でも古く平安時代まで遡り『熊野観心十界図』にも登場します。
「喜怒哀楽を何とか表現したかった」という岸本光男氏のお地蔵さまの表情に、この一年を重ねてみていただければと思います。

以下に、ご本人のコメントを記載します。
「定年になったらと始めた趣味の陶芸。そんな折に山道で出逢った一体のお地蔵さん。苔むし、風雨にさらされながらも、やさしく、温かい姿に心ひかれました。
以来、少しは心のいやしになるかもと思い小さなお地蔵さんを創りはじめて十年余りになります。
人生喜怒哀楽の積み重ねですがお地蔵さんのおかげで、多くの人々との出逢いをたくさんいただきますし、お地蔵さんを創っていますと心の安らぎを覚えます。ありがたい事です。」