ロビー展「伊勢路最後の峠 万才峠」
過去の企画展示

開催期間 | 令和6年10月19日(土)~11月24日(日) |
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休館期間 | 会期中無休 |
開催場所 | 展示棟ロビー |
入場料 | 無料 |
万才峠は、三重県側から見て熊野川を越えてすぐの新宮市熊野川町と田辺市本宮町の境に位置し、中辺路小雲取越に合流する伊勢路最後の峠です。道中では、鎌倉中期から室町時代にかけて広く浸透していた時宗の開祖である一遍上人の遺跡である、一遍上人名号碑(和歌山県指定文化財)を見ることができます。一遍上人は、熊野本宮大社で悟りを開いたとされ、熊野の神聖性を全国各地で説いてまわるなど、その当時上流階級が中心であった熊野信仰を庶民へと広める大きな役割を果たした人物です。また、天正19年に建てられた桜地蔵(新宮市指定文化財)や、一遍上人名号碑の写しが彫られた岩など、様々な史跡を見ることができる峠です。そして、途中で合流する中辺路小雲取越の道中には、昭和初期まで営業をしていたという茶屋跡が残っており、熊野川の「川の参詣道」とともに陸路の重要な道として、近世以降、多くの巡礼者に利用されていました。
展示では、伊勢路最後の峠である万才峠のようす、また一遍上人ゆかりの遺跡と和歌山県指定文化財の追加指定について解説パネルと写真でご紹介します。