三瀬川の道標

2025年2月25日

その他

 2月15日からロビー展「伊勢路の石仏と道標~伊勢国~」が始まっています。熊野古道伊勢路のうち、玉城町田丸から荷坂峠までの旧伊勢国側の石仏・道標をパネルで紹介しています。今回はロビー展では紹介しきれなかった道標を紹介します。

三瀬川の道標

 三瀬川の道標です。「(左指さしレリーフ)左くまの/みち」と書いてあります。

 前回のブログでは三瀬の渡しのすぐ手前に祀られている「明神さん」を紹介しましたが、この道標は三瀬の渡しを渡り、多岐原神社を過ぎ、三瀬川集落へ入って行くあたりにあります。「明神さん」もそうですが、三瀬の渡しを利用しない場合は、目にする機会はないかもしれません。高さも50㎝程で、それほど大きくはありません。以前通った時は完全に見落とてしまい、今回もなかなかぱっと目につきませんでした。それくらい風景に馴染んでいます。

 小さい道標ですが、指さしのレリーフがあります。写真ではわかりにくいかもしれませんが、左を指さしています。指さしのレリーフが刻まれている道標は、玉城町田丸の道標や大紀町川口の道標などがあります。「左」や「右」などとだけ書かれるよりも、指さしの方が目立ってわかりやすく、道を間違えにくいかもしれません。

田丸の道標 この角度からの写真はあまり見ないかもしれません。
大紀町川口の道標。指さしがはっきりしています。

 三瀬川の道標は、左を熊野と指さしています。確かにこの位置から左は熊野方面で、方向は正しいです。ただ、三重県教育委員会の報告書でも指摘されていますが、原位置はここではないかもしれません。道標は分かれ道、重要な分岐点にあることが多いのですが、現在この道標がある位置は、人が間違えそうな分岐点という感じではないです。もう少しだけ集落側にあってもよいのではと思います。

以下はグーグルマップです。

以上、三瀬川の道標についてでした。お読みいただきありがとうございました。

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