PLフィルターの威力
2025年3月11日

4月5日(土)から熊野古道センターの特別展示室企画展「郷土の軌跡 尾鷲市の文化財展」を開催する予定です。
今回は企画展を開催するにあたっての調査の時に経験したエピソードをご紹介します。
この日訪ねたのは、尾鷲市三木里町にある法念寺(ほうねんじ)さんです。お寺の池に三重県の天然記念物である「鉄魚(てつぎょ)」の撮影に行きました。最初はスマートフォンで試しの撮影に入りました。ところが、撮影に入ってすぐにスマートフォンではダメなことに気付きました。

魚が全く写りません。肉眼ではうっすら魚影が見えているのにスマートフォンでは全くダメでした。持っていたデジタルカメラにPLフィルターをつけていたことを思い出し、デジカメのファインダーから同じ場所を覗くと、

ご覧のとおり、池の底まで鮮明に写す事が出来ました。
PLフィルターというのは、光の反射を抑えるためにカメラのレンズの先につける偏光ガラスです。ふだん私は風景を撮影する際に葉っぱや人工物の反射を抑え、より実際の色彩に近づけるため使用しています。しかし、水面の反射には使ったことがなく、ここまで反射を抑えるとは思っておらずビックリしました。撮影中は肉眼ではなくカメラのファインダーから鉄魚の動きを追っていたほどです。見え方としては、スマホ<肉眼≪PLフィルターといった具合です。
撮影した鉄魚の動画は特別展示室企画展「郷土の軌跡 尾鷲市の文化財展」で公開します。ぜひお越しください。
※今回の撮影は法念寺様に許可を得ています。くれぐれも勝手に入って撮影をしないようにお願いします。