企画展「ニホンオオカミの記憶 紀州犬の今」
過去の企画展示
| 開催期間 | 令和7年9月13日(土)~11月30日(日) 午前9時~午後5時 |
|---|---|
| 休館期間 | 会期中無休 |
| 開催場所 | 企画展示室 |
| 入場料 | 無料 |
ニホンオオカミとは、かつて本州・四国・九州に広く生息していたイヌ科の動物です。「ニホンオオカミ」という呼び名が広がったのは明治以降のことであり、それ以前は「オオカミ」や「ヤマイヌ」と呼ばれていました。古くから農耕により食糧を確保してきた日本人からは、鹿やイノシシから田畑を守る存在として崇められ、現在も各地で「狼信仰」の風習も残っています。しかし、1732年に狂犬病が流行し、病に侵されたオオカミが人間や家畜を襲う被害が急増したことで、オオカミの駆除が行われるようになりました。東紀州地域にも「病狼」と称される狂暴なオオカミが人間や家畜を襲い、やがて駆除されたという内容の古文書が残っています。狂犬病や海外からの伝染病の流行と、森林の伐採による住処や食料の減少、そして人間による駆除活動によってオオカミはその数を減らし、明治37年に奈良県吉野郡鷲家口で土地の猟師に捕らえられたニホンオオカミの記録を最後に、その後は絶滅したとされています。ニホンオオカミの絶滅により、天敵のいなくなったイノシシやシカが増え続け、農作物に深刻な被害が出るという問題が起こっています。
そして、ニホンオオカミの血を引くという伝説を持つ日本犬が、三重県や和歌山県、奈良県にまたがる紀伊半島一帯を産地とする「紀州犬」です。山岳地帯において、猟師と共にイノシシやシカを狩る狩猟犬として暮らしていた紀州犬は、「日本犬保存会」の活動により、昭和9年5月に国の天然記念物に指定されました。三重県南牟婁郡御浜町の阪本地区は「紀州犬発祥の地」として知られ、オオカミの子であり紀州犬の祖先とされる「マン」という狩猟犬と飼い主の峰弥九郎の昔話が残っています。昔話に登場する峰弥九郎は実在した猟師であり、阪本地区の岩洞院には弥九郎の墓が存在します。紀州犬は優れた狩猟犬として全国各地で飼育されてきましたが、日本犬保存会に登録されている紀州犬飼育数は、平成10年の1450頭から令和4年には220頭と、その数は年々減少しています。三重県では、紀州犬の保存と繁殖の促進の為、1951年から年に一度、紀州犬の審査会を開催し、その様子をSNSなどで発信しています。
本企画展は、古くから神の使いとして人々に崇められながらも時代の流れによりその姿を消したニホンオオカミ、そして飼い主に忠実な性格と優れた猟能で人間と共に歩んできた紀州犬にスポットを当て、展示と解説を行います。
≪付属事業①≫
横垣峠道と阪本地区歴史探訪~紀州犬と出会う~
熊野古道伊勢路横垣峠道を歩き、阪本の集落を巡ります。
開催日:令和7年10月25日(土)※雨天の場合翌日26日(日)に延期
時 間:午前9時~午後2時(予定)
定 員:15名(要申込・応募多数の場合抽選)
場 所:熊野古道伊勢路横垣峠道・御浜町阪本地区
参加料:700円(保険料・資料代)
講 師:清水鎮一氏(御浜町文化財調査委員)
協 力:亀田昭治氏(紀州犬保存会 会員)
申込み:9月11日(木)~10月11日(土)
≪付属事業②≫
企画展付属講演会「ニホンオオカミを知る」
古くから神の使いとして人々に崇められながらも、時代の流れにより姿を消したニホンオオカミについてお話をいただきます。
開催日:令和7年11月8日(土)
時 間:午後1時30分~午後3時
定 員:80名(要申込・先着順)
場 所:映像ホール
参加料:無料
講 師:上野一夫氏(一般社団法人日本オオカミ協会 会員)
申込み:9月13日(土)~11月7日(金)
