世界遺産登録20周年記念企画展「熊野古道伊勢路 西国第一の難所 八鬼山越え」

開催中

開催期間 令和6年6月29日(土)~8月18日(日) 午前9時~午後5時
休館期間 会期中無休
開催場所 三重県立熊野古道センター 展示棟 企画展示室
入場料 無料

 令和6年7月7日で世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」は登録20周年を迎えます。これを記念し、熊野古道伊勢路に関する展示を企画展・特別展示室企画展で同時に開催します。企画展示室では「八鬼山越え」と題し、西国第一の難所といわれた八鬼山に焦点をあて、江戸時代の熊野古道伊勢路と巡礼者などについて紹介します。特別展示室企画展では「収蔵品にみる熊野古道伊勢路」と題し、当センター所蔵の道中記や地図など、熊野古道伊勢路に関する収蔵品を展示します。
 熊野古道伊勢路は伊勢神宮と熊野三山を結ぶ参詣道です。江戸時代、伊勢参宮を終えた人々は田丸で巡礼装束に着替え、西国三十三所の第一番札所青岸渡寺を目指し、熊野古道伊勢路を歩きました。八鬼山は「西国第一の難所」といわれた難所で、巡礼者を苦しめました。巡礼者が書いた道中日記では「古今無類ノ大難所」「聞しにまさる大難所」などと表現されています。また、道中には町石や巡礼供養碑が現在も残り、山頂付近には西国三十三所の「前札所」とされる荒神堂があります。本展では八鬼山を通し、江戸時代の熊野古道伊勢路と巡礼者の姿を明らかにしたいと思います。

《展示構成(予定)》
1.熊野古道伊勢路とは
2.収蔵品に見る八鬼山
 当センター所蔵の絵図や道中記、名所図会、見立番付などの資料から、江戸時代の人々が八鬼山をどのように捉えていたのかについて解説します。
3.道中日記に見る八鬼山
 当センター所蔵の道中日記から、巡礼者が八鬼山や熊野古道伊勢路を旅する様子を解説します。
4.尾鷲組大庄屋文書に見る八鬼山
 尾鷲組大庄屋文書より、狼や盗賊、巡見使などの古文書を解説し、巡礼者をはじめ様々な人が八鬼山を歩いた様子を解説します。
5.町石
 町石の実物と、町石の拓本を展示し、八鬼山を信仰の面から解説します。
6.現在の八鬼山(映像)
  現在の八鬼山の様子を映像でご覧いただきます。

≪付属事業≫

世界遺産登録20周年記念講演会「道標をめぐる人間模様」


 三重県教育委員会 社会教育・文化財保護課 副参事の伊藤裕偉氏による、熊野古道伊勢路に関する講演会を開催します。
 道ゆく旅人にとって、道標は行き先を示してくれる親切な碑です。この一方、道標を立てた人は、そこに旅人の知らない別の思いも込めています。道を舞台にくりひろげられる、道標を立てた人と使う人、それぞれの思いを読み解いていきます。

開 催 日:令和6年7月21日(日)
時    間:午後1時30分~3時
参 加 料:無料
定    員:80名(要申込・先着順)
対    象:一般
場    所:映像ホール
講    師:伊藤裕偉氏(三重県教育委員会 社会教育・文化財保護課 副参事)
受    付:令和6年6月15日(土)~7月20日(土)午後5時まで

≪スケジュール予定≫
13:00 開場
13:30 講演
14:50 質疑応答
15:00 終了・アンケート

【伊藤裕偉(いとうひろひと)氏 略歴】
三重大学大学院人文社会科学研究科修了。博士(文学)。専攻は中世史・考古学。熊野を中心とした調査研究を業務の傍ら遂行中。主な著作は『聖地熊野の舞台裏~地域を支えた中世の人々~』(高志書院)、『中世伊勢湾岸の湊津と地域構造』(岩田書院)など。

ギャラリートーク

 展示内容を解説するギャラリートークを開催します。

開 催 日:令和6年7月13日(土)・8月3日(土)
時  間:午後2時~ 約30分
参 加 料:無料
定  員:20名(事前申込不要・先着順)
場  所:企画展示室
講  師:亀田侑美(熊野古道センター職員

世界遺産登録20周年記念特別展示室企画展「収蔵品に見る熊野古道伊勢路」についてはこちら↓

〈 一覧に戻る