企画展「ネイチャーシリーズ 吉野と熊野をつなぐ奥駈の自然」
過去の企画展示
開催期間 | 令和6年2月23日(金・祝)~4月14日(日) |
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休館期間 | 会期中無休 |
開催場所 | 企画展示室 |
入場料 | 入場無料 |
吉野と熊野三山を結ぶ大峰山脈を「大峯」と呼びます。この大峯を約100㎞にわたり南北に貫く標高千数百m級の山岳路を大峯奥駈道といい、平安時代から続く日本固有の修験道における最も重要な山岳修行の場でもあります。山に入って苦行を重ねながら踏破することを「奥駈」あるいは「峰入」といい、この大峯では多くの修験者が修行を実践してきた歴史があります。
標高1,200m~1,900mの山々が連なる急峻で険しい山岳地帯は、遅くとも15世紀以来、修験道の行場として保護され、紀伊山地を代表とする常緑針葉樹のシラビソ林や、「大峯に咲く蓮に似た花」が名前の由来とされるオオヤマレンゲの自生地など、自然林が良好な状態で残されています。冬季は氷雪に覆われる厳しい山岳路ですが、四季折々の景観が楽しめる登山道として一般登山者にも利用されており、修験道の行場としての保全が登山者の安全にもつながっています。
本展は、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産であり、熊野修験の厳しい山岳修行の場としても知られる大峰山脈の四季折々の自然を写真と映像で紹介するもので、展示資料を通じて紀伊山地の豊かな自然の魅力を伝える機会といたします。