和歌山県新宮市から那智山までの約23㎞を歩くツアーを実施しました!
2025年4月6日
イベントレポート
知られざる熊野探訪

熊野速玉大社から熊野那智大社及び那智山青岸渡寺へと向かう中辺地を歩くツアーを実施しました。この道は、平安時代に皇族や貴族など多くが熊野三山を参拝した中辺路の一部で、道中には5つの王子社跡やその他の史跡がみられます。
熊野灘を眺めながら王子ヶ浜の砂利道を進み、木々の間から海を見渡すことができる高野坂を越え、小狗子峠・大狗子峠の二つの峠を越え、大辺地と中辺路の合流地点である補陀落山寺から那智山方面へ向かいました。この辺りから歩く人の姿も見られるようになり、曼荼羅の道を通過して大門坂へと出たところで一気に観光客が増えました。
大門坂駐車場はほぼ満車状態で、観光バスやキャンピングカーなども停まっていました。観光客に紛れて大門坂を上り、まずは那智大滝へ。飛瀧神社を参拝し、ここで初めて記念撮影。滝まで下りる予定はなかったのですが、バスの乗車を1便遅らせてでも立ち寄りたいという意見が多く、急きょコースに含めました。ここまでくると更に人の数も増え、山登りスタイルの人たちの姿もありました。おそらく、本宮から熊野古道を歩いて来た人たちだと思います。本宮大社と同じくほとんどが外国人ではないでしょうか。
那智山青岸渡寺、熊野那智大社へは一般の参拝者とは離れ、石畳道を上りました。満開に咲いたミツマタ、ツバキ、サクラなどの花を楽しみながら境内にたどり着き、今回の旅のゴールを全員でお祝いしました。約23㎞の道のりでした。
神仏習合のカタチが残る境内でゆっくり過ごした後、路線バスを乗り継いで熊野速玉大社へと戻りました。ちょうど午後5時でした。
今回の旅では、史跡などに加え、川から海、山へと変化する景観や春を彩る花々をも楽しみながら、往時の巡礼の旅を追体験していただけたのではないでしょうか。
ちなみに、時期にもよると思いますが、週末に路線バスを利用される場合は、那智の滝前から那智駅まではギュウギュウ詰めを覚悟でご乗車ください。
さて、西国巡礼の旅の起点、田丸を出発したのが今年の1月18日。それから約2か月半後の3月29日に那智山へ到着しました。7日間の日程で実施し、無事に踏破することができました。かつての巡礼旅の行程で歩いていただいたので、史跡や名勝などにも立ち寄れませんでした。ぜひ、今後は自分のペースで歩きながら、気になる場所などにお立ち寄りいただき、新たな伊勢路の魅力を発見していただけたら幸いです。