トゲナナフシ

2020年8月21日

先日のブログにも書きました二匹のエダナナフシは、今日の掃除中も元気に脱走を図ってくれました。
最近は一匹が気を引いているうちに、大人しくしていると見せかけたもう一匹が
ダッシュで水槽から出ていくという連携も見せて来たので、
いつか出し抜かれそうで危機感を覚えています。

それはさておき、一昨日より新たにトゲナナフシが水槽に加わりました。

顔に今朝食べたシダの葉っぱが付いています(かわいい)。
全身が褐色で、エダナナフシと比べて頑丈そうなナナフシですね。
トゲナナフシという名前の通り、背中にはトゲがついていますが触っても痛くはありません。
こちらのナナフシもほぼ毎年飼育していますが、全体的に大人しい種類だと思います。

掃除中に手に乗せると手から水を飲んでくれました。
見ての通り、前足が一本無くなってしまっていますが、エサもよく食べて元気そうです。
取れてしまった足は、幼虫のころなら脱皮と共に生えてくるそうですが、
この娘は見たところもう成虫なので再生は難しそうですね…。

因みに、トゲナナフシは基本的にメスしかいない種類で、最後にオスが見つかったのは
十年以上も前になるそうです。
企画展「標本が奏でる熊野のいきもの」でも解説されていますが、このナナフシは
「単為生殖」というメスだけで子孫を残すことができる種類です。
なので、メスだけを飼育していても毎朝のように卵を発見することができるのです。
初めてセンターでトゲナナフシを飼育した際、せっかくだからと卵をプラケースに入れて
孵化に挑戦したのですが、カビが生えてしまいダメになってしまいました。
恐らく乾燥を防ぐための霧吹きが原因だと思うのですが…。

それからは、卵を見つけても保管せず木の根元などに撒いてしまうようにしていますが、
今年はもう一度孵化にチャレンジしてみても良いかもしれないですね。
産まれたての小さいナナフシを世話してみたいものです。

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