熊野古道センター開館15周年記念講演会を開催しました

2022年2月13日

イベントレポート

令和4年2月11日(金・祝)、当センター開館15周年記念講演会を開催しました。

講師に日本国内イコモス委員会会員で日本考古学協会会員の駒田利治さんをお迎えし、「熊野の魅力と世界遺産~登録の経緯と展開」と題してご講演いただきました。

主に東紀州地域内から46名の方にご出席いただきました。

世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」について、昭和52年頃からはじまった伊勢路の掘り起こし活動や平成11年の「東紀州体験フェスタ」など様々な取り組みを経て、平成13年4月に暫定リストに登録されてから約3年半という早さで世界遺産登録に至ったことなどを、教育委員会職員として登録事務に携わられた際の裏話などを交えてお話しいただきました。

最後にご出席いただいた方から、世界遺産登録されていない伊勢路北側の追加登録について質問されると、三重県内は旧紀伊の国の範囲が登録されているため、和歌山県側のような「軽微な変更」とはいかないが、道の繋がりを強調し手続きを進めれば可能性はあるとおっしゃっていただけたことは、関係者の励みになったことと存じます。

伊勢から熊野三山まで約170キロありますが、そのうち世界遺産登録にあたっては、いわゆる「伊勢の国」と「紀伊の国」の境界線から南側、紀北町以南が対象となりました。

そのため、世界遺産に登録されていない「女鬼峠」(多気町)や「三瀬坂峠」(大紀町)に関しては、追加登録を目指した今後の活動が期待されます。

講師:駒田利治氏



講演会終了後には、ご出席いただいた皆様へ記念品として尾鷲わっぱぬし熊さんの『尾鷲箸』をお贈りさせていただきました。

記念品「尾鷲箸」



世界遺産登録20周年に向け、今後も熊野古道伊勢路の情報発信や交流場所としての施設運営に努めてまいります。

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